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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぼっちゃん

坊っちゃん

夏目 漱石

Lesen Sie 坊っちゃん (ぼっちゃん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.491 Zeichen · 177 Bildschirme

Aozora Bunko

それも花の都の電車が通ってる所なら、まだしもだが、日向の延岡とは何の事だ。おれは船つきのいいここへ来てさえ、一ヶ月立たないうちにもう帰りたくなった。延岡と云えば山の中も山の中も大変な山の中だ。赤シャツの云うところによると船から上がって、一日馬車へ乗って、宮崎へ行って、宮崎からまた一日車へ乗らなくっては着けないそうだ。名前を聞いてさえ、開けた所とは思えない。猿と人とが半々に住んでるような気がする。いかに聖人のうらなり君だって、好んで猿の相手になりたくもないだろうに、何という物数奇だ。

ところへあいかわらず婆さんが夕食を運んで出る。今日もまた芋ですかいと聞いてみたら、いえ今日はお豆腐ぞなもしと云った。どっちにしたって似たものだ。

「お婆さん古賀さんは日向へ行くそうですね」

「ほん当にお気の毒じゃな、もし」

「お気の毒だって、好んで行くんなら仕方がないですね」

「好んで行くて、誰がぞなもし」

「誰がぞなもしって、当人がさ。古賀先生が物数奇に行くんじゃありませんか」

「そりゃあなた、大違いの勘五郎ぞなもし」

「勘五郎かね。だって今赤シャツがそう云いましたぜ。それが勘五郎なら赤シャツは嘘つきの法螺右衛門だ」