Japanische Klassiker mit Furigana
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ぼっちゃん
坊っちゃん
Lesen Sie 坊っちゃん (ぼっちゃん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.491 Zeichen · 177 Bildschirme
やがて湯に入れと云うから、ざぶりと飛び込んで、すぐ上がった。帰りがけに覗いてみると涼しそうな部屋がたくさん空いている。失敬な奴だ。嘘をつきゃあがった。それから下女が膳を持って来た。部屋は熱つかったが、飯は下宿のよりも大分旨かった。給仕をしながら下女がどちらからおいでになりましたと聞くから、東京から来たと答えた。すると東京はよい所でございましょうと云ったから当り前だと答えてやった。膳を下げた下女が台所へいった時分、大きな笑い声が聞えた。くだらないから、すぐ寝たが、なかなか寝られない。熱いばかりではない。騒々しい。下宿の五倍ぐらいやかましい。うとうとしたら清の夢を見た。清が越後の笹飴を笹ぐるみ、むしゃむしゃ食っている。笹は毒だからよしたらよかろうと云うと、いえこの笹がお薬でございますと云って旨そうに食っている。おれがあきれ返って大きな口を開いてハハハハと笑ったら眼が覚めた。下女が雨戸を明けている。相変らず空の底が突き抜けたような天気だ。
道中をしたら茶代をやるものだと聞いていた。茶代をやらないと粗末に取り扱われると聞いていた。こんな、狭くて暗い部屋へ押し込めるのも茶代をやらないせいだろう。