Japanische Klassiker mit Furigana
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ぼっちゃん
坊っちゃん
Lesen Sie 坊っちゃん (ぼっちゃん) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 88.491 Zeichen · 177 Bildschirme
おれには青嶋でたくさんだ。あの岩の上に、どうです、ラフハエルのマドンナを置いちゃ。いい画が出来ますぜと野だが云うと、マドンナの話はよそうじゃないかホホホホと赤シャツが気味の悪るい笑い方をした。なに誰も居ないから大丈夫ですと、ちょっとおれの方を見たが、わざと顔をそむけてにやにやと笑った。おれは何だかやな心持ちがした。マドンナだろうが、小旦那だろうが、おれの関係した事でないから、勝手に立たせるがよかろうが、人に分らない事を言って分らないから聞いたって構やしませんてえような風をする。下品な仕草だ。これで当人は私も江戸っ子でげすなどと云ってる。マドンナと云うのは何でも赤シャツの馴染の芸者の渾名か何かに違いないと思った。なじみの芸者を無人島の松の木の下に立たして眺めていれば世話はない。それを野だが油絵にでもかいて展覧会へ出したらよかろう。
ここいらがいいだろうと船頭は船をとめて、錨を卸した。幾尋あるかねと赤シャツが聞くと、六尋ぐらいだと云う。六尋ぐらいじゃ鯛はむずかしいなと、赤シャツは糸を海へなげ込んだ。大将鯛を釣る気と見える、豪胆なものだ。野だは、なに教頭のお手際じゃかかりますよ。