Japanische Klassiker mit Furigana
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こうふ
坑夫
Lesen Sie 坑夫 (こうふ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.690 Zeichen · 283 Bildschirme
そこで自分はとうとう神さんにたのんで饅頭の御代りを貰った。
今度は「一つ、どうです」とも何とも云わずに、木皿が床几の上に乗るや否や、自分の方でまず一つ頬張った。するとどてらも、「や、すまない」とも何とも云わずに、だまって一つ頬張った。次に自分がまた一つ頬張る。次にどてらがまた一つ頬張る。互違に頬張りっ子をして六つ目まで来た時、たった一つ残った。これが幸い自分の番に当っているので、どてらが手を出さないうちに、自分が頬張ってしまった。それからまた御代りを貰った。
「君だいぶやるね」
とどてらが云った。自分はだいぶやる気も何もなかったが、云われて見るとだいぶやるに違ない。しかしこれは初手にどてらの方で自分の食いたくないものを、むしゃむしゃ食って見せて、自分の食慾を誘致した結果が与って力あるようだ。ところがどてらの方では全然こっちの責任でだいぶやってるような口気であった。だから自分は何だかどてらに対して弁解して見たい気がしたが、弁解する言葉がちょっと出て来なかった。ただ雲を攫むようにどてらにも責任があるんだろうと思うだけで、どこが責任なんだか分らなかったから黙っていた。