Japanische Klassiker mit Furigana
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こうふ
坑夫
Lesen Sie 坑夫 (こうふ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.690 Zeichen · 283 Bildschirme
「なんですか」
と苦しい中で、初さんに聞いて見た。実はさっきの音が耳に応えた時、こりゃ坑内で大破裂が起ったに違ないから、逃げないと生命が危ないとまで思い詰めたくらいだのに、初さんはますます深く這入る気色だから、気味が悪いとは思ったが、何しろ自由行動のとれる身体ではなし、精神は無論独立の気象を具えていないんだから、いかに先輩だって逃げていい時分には、逃げてくれるだろうと安心して、後をつけて出ると、むっとするほどの煙が向うから吹いて来たんで、こりゃ迂濶深入はできないわと云う腹もあって、かたがた後を向く途端に、さっきの連中がもう、煙の中でかあん、かあん、鉱を叩いているのが聞えたんで、それじゃやっぱり安心なのかと、不審のあまりこの質問を起して見たんである。すると初さんは、煙の中で、咳を二つ三つしながら、
「驚かなくってもいい。ダイナマイトだ」
と教えてくれた。
「大丈夫ですか」
「大丈夫でねえかも知れねえが、シキへ這入った以上、仕方がねえ。ダイナマイトが恐ろしくっちゃ一日だって、シキへは這入れねえんだから」
自分は黙っていた。初さんは煙の中を押し分けるようにずんずん潜って行く。