Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

こうふ

坑夫

夏目 漱石

Lesen Sie 坑夫 (こうふ) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 141.690 Zeichen · 283 Bildschirme

Aozora Bunko

しかしこの贅沢心のために、自分は発作性の急往生を思いとまって、不束ながら今日まで生きている。全く今はの際にも弱点を引張っていた御蔭である。

話すとこうなる。――いよいよ死んじまえと思って、体を心持後へ引いて、手の握をゆるめかけた時に、どうせ死ぬなら、ここで死んだって冴えない。待て待て、出てから華厳の瀑へ行けと云う号令――号令は変だが、全く号令のようなものが頭の中に響き渡った。ゆるめかけた手が自然と緊った。曇った眼が、急に明かるくなった。カンテラが燃えている。仰向くと、泥で濡れた梯子段が、暗い中まで続いている。是非共登らなければならない。もし途中で挫折すれば犬死になる。暗い坑で、誰も人のいない所で、日の目も見ないで、鉱と同じようにころげ落ちて、それっきり忘れられるのは――案内の初さんにさえ忘れられるのは――よし見つかっても半獣半人の坑夫共に軽蔑されるのは無念である。是非共登り切っちまわなければならない。カンテラは燃えている。梯子は続いている。梯子の先には坑が続いている。坑の先には太陽が照り渡っている。広い野がある、高い山がある。野と山を越して行けば華厳の瀑がある。