Japanische Klassiker mit Furigana
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かいとのはなし
垣内の話
柳田 国男
Lesen Sie 垣内の話 (かいとのはなし) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.985 Zeichen · 14 Bildschirme
垣内の中心地のごとく見られている奈良、和歌山の二県なども、村の小部落を意味するカイトの名が、一方には普及しておりながら、同時に個々の民家の多くのものが、今も通称何カイトと呼ばれているのは、考えてみるとよほど不可思議なことである。中部以東の方々の田舎において、家から往還に出るまでの少しの通路を、カイドと言っている例が多いのも、今では垣内とは別にしか考えられていないが、これをわざわざカイドグチという者があり、佐渡の北部などでも家の前の広場を、カイロ(カイド)といっているのを見ると、これも元来は屋敷のことだったらしい。東北の各県にはカクチという語があって、通例は家の背後をいうように聴えるが、これも土地利用の上から、この部分が多く問題になっただけで、精しくいえばこれはソデカクチ、すなわち背戸のカクチであり、カクチはやはり垣内で、屋敷全体のことであったかと思われる。文字や言葉によって考えると、こう解するのがむしろ自然であった。それがどういう路筋を通って、ついに今見るごときさまざまの内容をもつに至ったか。問題の中心は、おそらくここにあるのではなかろうかと思う。