Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だんのうらのおにび

壇ノ浦の鬼火

下村 千秋

Lesen Sie 壇ノ浦の鬼火 (だんのうらのおにび) von 下村 千秋 (しもむらちあき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 7.170 Zeichen · 15 Bildschirme

Aozora Bunko

土地の人びとは、もう夜になると海をわたることはもちろん、海岸へ出ることさえできなくなりました。しかし、それではこまるというので、みんなよって相談をして、壇ノ浦の近くの赤間ガ関(今の下関)に安徳天皇のみささぎと平家一門の墓をつくりました。それからそのそばに、あみだ寺をたてて、徳の高い坊さんを、そこにすまわせ、朝に夕にお経をあげていただいて、海の底にしずんだ人びとの霊をなぐさめました。

それからというもの、青い鬼火も、戦争の物音も、舟をしずめる黒い影も、あらわれなくなりました。しかしまだときどき、ふしぎなことがおこりました。平家の人びとの霊は、まだじゅうぶんには、なぐさめられなかったとみえます。つぎの物語はこのふしぎなことのひとつであります。

二

そのころ赤間ガ関に、法一というびわ法師がいました。この法師は生まれつきめくらでしたので、子どものときから、びわをならい、十二、三才のころには師匠に負けないようになりました。そして、いまでは天才びわ法師としてだれでもその名を知っているようになりました。

さて、多くのびわ歌の中で、この法師がいちばんとくいだったのは、壇ノ浦合戦の一曲でありました。