Japanische Klassiker mit Furigana
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よあけまえ
夜明け前
島崎 藤村
Lesen Sie 夜明け前 (よあけまえ) von 島崎 藤村 (しまざきとうそん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 105.172 Zeichen · 206 Bildschirme
それを記念する意味からも、おまんは自分の忘れがたい旦那と生涯を共にしたこの青山の家をそう粗末には考えられないとしていた。たとい、城を枕に討ち死にするような日がやって来ても、旧本陣の格式は崩したくないというのがおまんであった。
お民は母屋の方へ戻りかける時に言った。
「お母さん、あなたのようにそう心配したらきりがない。見ていてくださいよ。わたしもこれから精いっぱい働きますからね。そう言えば、稲葉の家の方からは、来月の二十二日か、二十三日が、日が良いと言って来てありますよ。まあ、わたしもぐずぐずしちゃいられない。」
三
その月の末、平田同門の先輩の中でもことに半蔵には親しみの深い暮田正香の東京方面から木曾路を下って来るという通知が彼のもとへ届いた。
半蔵は久しぶりであの先輩を見うるよろこびを妻に分け、お民と共にその日を待ち受けた。今は半蔵も村方一同の希望をいれ、自ら進んで教師の職につき、万福寺を仮教場にあてた学校の名も自ら「敬義学校」というのを選んで、毎日子供たちを教えに行く村夫子の身に甘んじている。彼も教えて倦むことを知らないような人だ。