Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆめ

夢

芥川 竜之介

Lesen Sie 夢 (ゆめ) von Akutagawa Ryūnosuke (芥川 竜之介) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 6.412 Zeichen · 13 Bildschirme

Aozora Bunko

」

「ええ。」

「君は機を織らなかったの?」

「子供の時に織ったことがあります。」

わたしはこう云う話の中にいつか彼女の乳首の大きくなり出したのに気づいていた。それはちょうどキャベツの芽のほぐれかかったのに近いものだった。わたしは勿論ふだんのように一心にブラッシュを動かしつづけた。が、彼女の乳首に――そのまた気味の悪い美しさに妙にこだわらずにはいられなかった。

その晩も風はやまなかった。わたしはふと目をさまし、下宿の便所へ行こうとした。しかし意識がはっきりして見ると、障子だけはあけたものの、ずっとわたしの部屋の中を歩きまわっていたらしかった。わたしは思わず足をとめたまま、ぼんやりわたしの部屋の中に、――殊にわたしの足もとにある、薄赤い絨氈に目を落した。それから素足の指先にそっと絨氈を撫でまわした。絨氈の与える触覚は存外毛皮に近いものだった。「この絨氈の裏は何色だったかしら?」――そんなこともわたしには気がかりだった。が、裏をまくって見ることは妙にわたしには恐しかった。わたしは便所へ行った後、々床へはいることにした。

わたしは翌日の仕事をすますと、いつもよりも一層がっかりした。