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Japanische Klassiker mit Furigana

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ゆめのさつじん

夢の殺人

浜尾 四郎

Lesen Sie 夢の殺人 (ゆめのさつじん) von 浜尾 四郎 (はまおしろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 12.670 Zeichen · 26 Bildschirme

Aozora Bunko

読者は既に推察せられたことと思う。

彼は数日の後、或る計画を頭の中で完成した。

一週間程過ぎた或る日の夕方、藤次郎は再び浅草に現われた。此の時は要之助も一緒である。要之助の休み日なので、藤次郎は主人に嘘を云って自分も夕方から出たのだった。彼は要之助を浅草までうまくつれ出した。之からは凡てかねての計画通りにやらなければならない。

二人は人通りの多い池の傍に立ったが、ふと藤次郎は或る露店の前に立ち止った。そこには白鞘の短刀がたくさんならべられている。藤次郎はそのうちの一つを買い求めた。

「ね、君、之は相当切れそうだね、実はこないだ東京に一寸来て、間もなく又帰った国の友達がね、護身用に一ついい短刀がほしいって云って来たんだよ。あしたあたり送ってやろうと思うがどうだい、一寸持ち工合は」

藤次郎は、斯う云って要之助にその短刀を手渡しして見た。

要之助は案外之に興味をもっているらしく中身を見ながら、

「うん、こりゃ仲々いい。人でも獣でも之なら一突きだ」

と答えた。

藤次郎は、もう一軒の店で割に大きな鉄の文鎮を求めた。之も友達に頼まれた事にした。彼の計画によれば此の文鎮こそ殺人に用いらるべきものなのである。