Japanische Klassiker mit Furigana
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おおきなかに
大きなかに
小川 未明
Lesen Sie 大きなかに (おおきなかに) von 小川 未明 (おがわみめい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 5.912 Zeichen · 12 Bildschirme
「なんという、大きなかにだ。」といって、お父さんもびっくりしていられました。
みんなは、まだ起きるのには早いからといって、床の中に入りました。太郎は、夜が明けてから、かにを食べるのを楽しみにして、そのぶつぶつといぼのさる甲らや、太いはさみなどに気をひかれながら床の中に入りました。
明くる日になると、おじいさんは、疲れてこたつのうちにはいっていられました。太郎は、お母さんやお父さんと、おじいさんの持って帰られたかにを食べようと、茶の間にすわっていました。お父さんは小刀でかにの足を切りました。そして、みんなが堅い皮を破って、肉を食べようとしますと、そのかには、まったく見かけによらず、中には肉もなんにも入っていずに、からっぽになっているやせたかにでありました。
「こんな、かにがあるだろうか?」
お父さんも、お母さんも、顔を見合してたまげています。太郎も不思議でたまりませんでした。
おじいさんは、たいへんに疲れていて、すこしぼけたようにさえ見られたのでした。
「いったい、こんなかにがこの近辺の浜で捕れるだろうか?」
お父さんは、考えながらいわれました。
海までは、一里ばかりありました。