Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たいしかんのしまつきかん

大使館の始末機関

海野 十三

Lesen Sie 大使館の始末機関 (たいしかんのしまつきかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.934 Zeichen · 20 Bildschirme

Aozora Bunko

金博士は、ずんずんと歩いて、元の居間へ戻って来た。

扉をあけると、部屋はきちんと片づいている。部屋の隅には、博士のトランクが三つ、積み重ねてあるのが見える。

「おお、帰ってきたか」

博士の声がした――部屋の隅に、その声がしたようである。

博士は、部屋の真中に、黙って直立している。

すると、三つ積んであるトランクの一番上のものが、ころころと下に転りおちた。すると、二つ重ねてあったトランクから、ぬっと人間の首が出た。それは何と不思議にも金博士そっくりの顔をしていた。

すると、こんどは上にのっているトランクがもちあがった。そのトランクに二本の足が生えた。トランクに足が生えたわけではない、裸の金博士が、真中に穴のあいたトランクを胴にはめたまま立ち上ったのである。裸の博士は、そのトランクを外した。そしてのこのこと立ち現れて、部屋の真中に立っている服装正しい博士と対座した。二人の博士。一体これはどういうわけであろうか。

裸の博士は、そこで大きな欠伸を一つしたが、それから両手をさし出して、服装正しい博士の身体にさわってみた。そして呟いた。

「うむ、よく冷えている。