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Japanische Klassiker mit Furigana

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たいもうをいだくかっぱ

大望をいだく河童

坂口 安吾

Lesen Sie 大望をいだく河童 (たいもうをいだくかっぱ) von Sakaguchi Ango (坂口 安吾) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 921 Zeichen · 2 Bildschirme

Aozora Bunko

中村君と僕は眉の濃く太いのが共通していた。

むかし小林秀雄は酔っ払うと僕に向って、ヤイ、河童、と言った。髪の毛が額にたれるせいだろう。

著者自筆の似顔絵の図

僕は然し、奇妙なことを言う奴だ、お前の方がよっぽど河童に似てるじゃないか、河童の絵を見ろ、とんがったクチバシと、三角にすぼまったアゴと、小林によく似てら。

「ヤイ、河童」

「変なことを言うな。お前の顔がオレに映って見えるんじゃないのか」

「なんでい、河童」

わけの分らん男だ。だから彼を独断家と称するのである。

時々くる雑誌記者がある日、すこしモジモジして、先生、実はよく似た人がいるんです、と言う。

「誰に?」

「ハア、実は、僕の郷里の乞食ですけど」

僕はギャフンとしたが、やむなく心を励まして、

「どこんとこが似ていた?」

「どこといって瓜二つですけど、なんとなく大望をいだく様子がソックリですね」

だから僕はジャーナリストに会いたくないのだ。礼節を知らないのである。