Japanische Klassiker mit Furigana
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たいしょうじゅうにねんくがつついたちよりのとうきょう・よこはまかんたいしんかさいについてのきろく
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録
宮本 百合子
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N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 9.429 Zeichen · 19 Bildschirme
一包だけ。
母上には困って居る人間の心持がわからないのだろう。困る。心持がわるかった。
九月六日に聞いた話
◎朝、鎌倉の倉知の様子を見に行った小港の兄、自転車にのって行かえり、貞叔母上、季夫、座敷の梁の下じきになって即死し、咲枝同じ梁のはずれで圧せられ、屋根から手を出し、叫んだのを、留守番の男が見つけききつけかけつけて出そうとして居るうち、ツナミが来たので、あわててそのまま逃てしまった。咲枝気絶してしまって居たところに、逗子に行って居た一馬がかえり、その手を見つけて、掘り出し救った。春江は歯医者にでも行って居た為に助かる。
◎国男は一日の朝、小田原養生館を立ち大船迄来、鎌倉へ行こうとして居るとき、震災に会い歩いて鎌倉へ行った。為に、被害の甚大な二点を幸運にすりぬけて助かった。
◎木村兄弟が来、長男の男が上の男の子を失ったと云う。
◎笹川氏来 芝園橋の川に死体が並んでつかえて居、まるでひどい有様で日比谷にも始め死体が一列に並んで居た由。
○看板に、火がぱっとつき、それで家にうつる。それを皆でこわす。
○産婦が非常に出産する。日比谷で、幾人も居る。順天堂でも患者をお茶の水に運び、精養軒へ行き駒込の佐藤邸へうつる迄に幾人も産をした。