Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
おおえどおうごんきょう
大江戸黄金狂
野村 胡堂
Lesen Sie 大江戸黄金狂 (おおえどおうごんきょう) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 26.754 Zeichen · 53 Bildschirme
「えッ――敵は、敵討は?」
「何を隠そう、俺がその敵だ」
「山浦丈太郎?」
「そうだ、山浦丈太郎とはこの俺のことだ。今では、万田龍之助を生かそうと殺そうと俺の心持一つだ」
「――――」
ヌケヌケとこんな事を言ってのける、赤崎才市の掛引沢山な言葉に圧倒されて、お染は唯もう轉倒するばかり。
「あんな小僧を捻っても大した誉れにもなるまい、返り討は日延べとして、随分助けてやらないものでもないが――」
「助けて下さい、あの人を、お願いだから助けて下さい」
お染は後前の分別もありませんでした。万田龍之助が助かることなら、どんな犠牲でも忍んだことでしょう。
「随分助けてやらないものでもないが、それには望みがある」
「?」
「お前の持っている肌守の中に、蜘蛛の巣のようなものを書いた、絵図面の切れがある筈だ。それを渡して貰おうか」
「――――」
「どうだ、お易い事ではないか、その絵図面一つで、お前の許婚が助かるのだ」
「でも、これは母さんが、誰にも見せてはならないと――」
お染は犇と胸を抱くのです。
「よしよし其処に隠してあると言うのか、――見せて悪いものなら、眼をつぶって受取ろう、どうだ、これでは?」