Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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たいくうまかん

大空魔艦

海野 十三

Lesen Sie 大空魔艦 (たいくうまかん) von 海野 十三 (うんのじゅうざ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 31.098 Zeichen · 63 Bildschirme

Aozora Bunko

「な、なんだって、――お前は日本語をしっているのか」

「知らないでどうするものか。見よ東海の天あけて――僕、日本人だもの」

落下傘についていた少年が、愛国行進曲をあざやかに歌って、僕は日本人だあと叫んだのであるから、氷上の人たちはあまりの意外に眼をみはるばかりだった。

「――ああ、たしかに日本人らしい。どうしてまあ、こんな北極にちかいところへ君はやってきたんだ」

と、最初にかけつけた男がいって、丁坊に近づこうとすると、残りの人たちがびっくりしたような顔をしてその身体をひきもどした。

「おい一木。はやまったことをしてはならんぞ。近づいちゃいかんというのだ」

丁坊は、はっとした。

「なんだ二村、いいじゃないか。これは日本少年だ。声をかけてやるのが当り前だ」

「いや、いけない。お前はこの子供が、空魔艦の者だということを忘れているのだろう。かるはずみなことをして、大月大佐に叱られたら、どうするつもりだ」

「そうだったね、二村」

と、一木と呼ばれた親切な人も、手をひっこめそうになった。

丁坊は思わずはらはらと涙をこぼした。せっかく日本人にあいながら自分が空魔艦から下りてきたということのために、たいへんいやがられ、そして恐れられているのだった。