Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme
ぜひなく米友は、盛んに団子を食べました。
話より団子という洒落でもありますまいが、団子を食べてまぎらかしていたが、ついにこらえきれず、
「先生、いいかげんにしたらどうだ」
「そうだそうだ、日が暮れらあ」
大慌てで団子と茶代を置いて、道庵が外へ飛び出したものですから、皆々ホッとしました。
団子屋を飛び出してから間もなく、道庵先生が、
「あ、敦盛を手にかけるのを忘れた」
これはこの土地に、梅本という蕎麦の名物があったのを、つい忘れて立寄らなかった洒落でしょう。蕨の奈良茶、上尾博労新田の酒屋、浦和焼米坂の焼米、といったような名物に挨拶しながら、熊谷で、梅本の蕎麦を食べないということが心残りになるらしい。負けおしみの強い道庵は、これからまた引返して、その蕎麦屋を尋ねようといい出すかも知れない。
ところへ、上手から聞えて来たのが、
「下に――下に――かぶり物を取りましょうぞ」
これはいわずと知れた大名のお通りの先触れです。
どうも大名のお通りというやつは、道庵と米友の性に合わない。
その声を聞きつけた道庵は、顔をくもらせて、
「さあ、いけねえ、友様、面倒だから、そこらへ入ってしまおう」