Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme

Aozora Bunko

「それでは後刻お目にかけましょうが、先生、古人の和歌では、どなたをお手本にしたら、よろしうございましょうか」

「誰を……というのは、ちょっと返答に困りますが、万葉集は読まねばなりません。万葉を御覧になりましたか」

「あ、万葉集はここへ持って参りました」

「それは、よい本をお持ちでした、万葉集一巻あれば、三年この山籠りをしていても、飽きるということはありますまい」

「ですけれども、先生、わたくしには、まだ万葉集の有難味がよくわかりませぬ」

「追々に研究してごらんなさい……私共にもまだまだ、ほんとうに万葉集を読みこなす力は無いのです。この冬仕事にひとつ、お互いにあれを読み砕いてみましょうか」

「お待ち下さい、今、本を持って来てみますから」

お雪は欣然として、立って本を取りに自分の部屋へ出かけました。

そのあとで、猪が煮え出したものですから、池田良斎といわれたのは箸の先で、ちょいとつまんで風味を試み、

「うまい」

と言いました。北原謙次が、

「山陽の耶馬渓図巻の記を読むと、猪を食うところがありますね」

「そうそう、今でもそのあとに、喫猪亭というのがある」

「耶馬渓へおいでになりましたか」