Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 145.722 Zeichen · 286 Bildschirme
あんまり有難さに一両の金を出しますと、どうしても取らないのです、そういう不当利得を受くべきはずのものじゃないと思ってるんですな。これは、先祖の物を粗末にするというわけじゃない、その有難味のわからない純な心持が嬉しいのですね。それでも一茶自身の書いた発句帳、これはその頃の有名な俳人の句を各州に分けて認めたもの、下へは罫紙を入れて、たんねんにしてあった、これと位牌、真中に『釈一茶不退位』とあって、左右に年号のあるもの、これだけは大切に保存していました」
俳諧師は、話しながら、渋団扇だの、付木っ葉だのを取り出して良斎に見せました。
その時分、お雪ちゃんは、ただ一人で広い湯槽の中につかっておりました。
今、髪を洗ったばかりと見えて、それをいいかげんに背から湯槽の縁へ載せ、首だけだして身体をすっかりと湯につけています。
ここの湯槽は、一間に一間半ぐらいなのが八つあって、その八つの湯槽には、それぞれ名前がついているのだが、そのなかで疝気の湯がいちばん熱く、綿の湯というのが名前の如く、やわらかくてぬるいことになっているが、それは盛りの時分のことで、今はどれも同じようなもので、お雪はやわらかな綿の湯につかりながら、白骨の名の起る白い湯槽の中を見ていました。