Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

「野暮なことをいうじゃありませんか、抵当を上げて順当に借りる位なら、何もお前から借りようとはしませんよ」

「これは恐れ入りましたね、わっしどものお金に限って抵当はいらない、ただ貸せとこうおっしゃるんでございますか」

「お気の毒さま、今の身分では、逆さに振っても抵当の品なんぞはありませんからね」

「無いとおっしゃるのは嘘です、嘘でなければお気がつかれないのです。お絹様、あなたは、ちゃんと、その抵当を持っておいでになりますよ」

「え……わたしの今の身で、大金を借り出す抵当がどこにあると思うの」

「ありますともさ、つまり、あなた様の身体一つが、立派な抵当になるじゃございませんかね」

「おや、お前は変なことをお言いだね」

「ずいぶん、世間にないことじゃなかろうと心得ます」

「ばかにおしでない、身体を抵当にお金を借りるのは、世間でいう身売りの沙汰じゃないか、痩せても、枯れても、まだ勤め奉公をするまでには落ちないよ」

「そう悪く取ってしまっちゃ困るじゃありませんか、いつお前様に身売りをお薦めした者があります、よしんば身売りをお薦め申したところで、失礼ながら、御容貌は別として、あなたのお歳では、判人が承知を致しますまい」