Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
そうクッついたり、ヒッついたりすることばかり書くことは罷りならん――と、お役人からお目玉を食うと、彼らの憤慨すること。そこで忽ち官憲の横暴呼ばわりが始まる。
翌朝、道庵先生がお湯に入っていると、それとは知らず、こんな不平を道庵の前へ持ち出して、仏頂寺の乱暴を鳴らす若いのがありましたから、道庵は、お湯の中でそれを聞き流していると、いよいよいい気になって、クッついたり、ヒッついたり、吸いついたりするところをやって何が悪いでしょう、外国では……と、際限がないものですから、道庵先生が居眠りをするふりをして、その頭をコクリコクリと若いのの頭へブッつけました。
年こそとったれ、道庵の頭はなかなかかたいのですから、それをコツリコツリ、ブッつけられてはたまらない。クッついたり、ヒッついたりの青年は、慌てて湯から飛び出してしまいました。
幕末維新の時代は、政治的にこそ未曾有の活躍時代であったれ――文学的には、このくらいくだらない時代はありませんでした。
これを前にしては、西鶴の精緻が無く、近松の濃艶が無く、馬琴の豪壮が無く、三馬の写実が無く、一九の滑稽が無い――これを後にしては紅葉、漱石の才人も出て来ない。