Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
「ちょうど、この松原で……多分ここは松原の中だと思いますが、私の前へ一人の人が現われて申しました、お前はどこへ行く……私は旅をして歩きますと申しますと、一人で旅をして歩くには路用というものを持合わせているだろう、それをここへ出せ、とのことでございます……いいえ、左様なものは持合わせてはおりませぬ、と答えましたが、その人が聞き入れません。嘘をつけ……持っているだけ出さないと為めにならぬぞ、と、斯様に申しますものですから、私が事を分けて、いいえ、ございませぬ、門付でいただいた鳥目が僅かございましたのを、それで、甲府の町の外れで饂飩を一杯いただいて、今は全く持合せがございませぬ……こう申しますと、その人がどこまでも、それは嘘だ、眼も見えないくせに、一人で旅をして歩くからには、必ずどこぞに路用の金を隠し持っているに相違ないと、斯様に私を責めまする故に、私はそれならば、私が、今ここで裸になってごらんに入れましょう、古人は曾無一善の裸の身と申しました、裸になった私の身体をごらんになった上、たとえそこに一銭の金でも蓄えてありましたならば、私は生命を取られても苦しいとは申しませぬ……こう言いまして、私は琵琶を下へ置いて、上なる衣から悉皆脱ぎ去って、裸になって、その方に見せました……そうしますと、うむなるほど、無いものは