Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme

Aozora Bunko

そこで、その夜もすがら、米友が煩悶を続けました。

道中の旅籠屋の飯盛女――昔はこれを「くぐつ」といい、今は飯盛、あるいは宿場女郎という。東海道筋でいってみると、五十三駅のうち、官許の遊女屋のあるのは駿河の弥勒町だけで、あとは品川でも、熱田でも、要するに飯盛女――駅という駅に、大小美醜の差別こそあれ、この種類の女の無いというところはない。これを美化すれば大磯の虎ともなり、詩化すれば関の小万ともなる。東海道名所図会の第五巻に記して曰く、

「駅路の遊君は斑女、照手の末流にして今も夕陽ななめなる頃、泊り作らんとて両肌ぬいで大化粧。美艶香には小町紅、松金油の匂ひ濃やかにして髪はつくもがみのむさむさとたばね、顔は糸瓜の皮のあらあらしく、旅客をとめては……」

云々と筆を弄しているが、名所図会という名所図会には、この駅路の遊君を不美人に描いたのは一つもない。ここの玉屋のお玉さんが、死んだお君に似ていたか、いないかは疑問ですけれども、玉屋の看板を背負って立つだけに、この駅では、指折りのあだっぽい女であったことは疑いがないらしい。

水性のお玉さんは、誰にも愛嬌を見せるように、米友にも最初から愛嬌を見せていました。