Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 159.272 Zeichen · 313 Bildschirme
「夜どおし歩いて来たものですから、疲れてしまいましたわ、それに眠くてたまりませんから、少し休ませて頂戴な、あとで、ゆっくりお話を致しましょう」
といって、早くも、ベッドの上に横になってしまいました。
言葉の聞えない金椎は、この女の無作法に呆れてしまったようでしたが、主人が別段それを咎めようともしないものだから、解せない面をしながら、横になった狂女の身体に毛布をかけてやりました。
金椎が出て行くと共に、駒井もこの室を退却してしまったので、あとは狂女がこの室を、わがものがおに心ゆくばかりの眠りについてしまいました。
この一室を暫く狂女に与えておいて、駒井は研究所を出て、造船所の方へと歩き出しました。前にいった通り、この日は陰鬱な天気の日で、大武の岬も、洲崎も、鏡ヶ浦も、対岸の三浦半島も、雲に圧されて雨を産みそうな空模様でした。
程遠からぬ造船所へ来て見ると、十余人の大工と、職工が、相変らず暢気に仕事をしています。暢気といっても、怠けているわけではなく、かなり根強い仕事を、焦らないでやっている。
駒井が、そっと裏の方から入り込んだ時分に、大工と、職工とは、お茶受けの休みで、こんなことを話している。