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Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 74.962 Zeichen · 145 Bildschirme

Aozora Bunko

その通りにして米友が車の表へ出ると、悶着というのは、そこで展開されていた出来事なのです。

それは別事ではありません、例の熊の子を、幾人かして抱きかかえて連れ出そうとするのを、前例の如く子熊がしがみついて離さない、大の男が幾人も手をかして、しがみついた熊の子をもぎ取ろうとして、昨晩、米友の部屋で行われたと同様の悶着を、ここでも繰返しているのです。

しつっこい話だな――と、米友が少しく眉をひそめて見ていると、熊の子が、例の親熊の皮だというのに必死になってしがみついているのを、数多の人が、もぎ取ろうとしていること、昨夜と変りがありません。

「まだ、やってるのかい、どうしたんだなあ、しつっこいじゃねえか」

と、米友が口を出して呟きました。通り一ぺんの男の差出口なら取合いもしないのだが、これは、かりにもお客様のお言葉だから、熊の子いじめの宿の若い者も、一応の挨拶を返さないわけにはゆきません。

「いや、どうも、なかなか強情な子でござんして、熊だけに、力があるもんでござんすから、なかなか離しませんや」

だが、昨晩あれから引きつづいての悶着ではあるまい。昨晩のことは一旦あれで済んで、今朝また別の勢いで、繰返しているに過ぎないだろう。