Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.467 Zeichen · 168 Bildschirme
。
そういう空気のうちに、米友は関ヶ原の駅へ乗込もうとして、その間の野上というのを通りかかったものです。
そこにかなりの混乱を見ました。
とある店前に篝を焚いて、その前で多数の雲助が「馬方蕎麦」の大盤振舞にありついているところです。
女中たちが総出で給仕をしてやっているが、その奥の屋台に控えて、
「さあ、みんな、遠慮せずに食いな、うんと食いな、ここは桃配りといってな、家康公が桃を配ったところだ。ナニ、桃じゃ無え、家康公のは柿だと――どっちでもいいやな、今夜は蕎麦配りの山だ、うんと食いな。お代り、お代り、あちらの方でもお代りとおっしゃる、こちらの方でも……おいきた、若衆、こっちへ出しな。さあ、お待遠さま――」
大盤振舞の施主自身が、大童になって盛替えのお給仕の役をつとめている。
それを見て馬上の米友が、あっ! と仰天しました。
この大盤振舞の施主は、ほかならぬ道庵先生でありましたからです。
それとも知らぬ道庵先生は、
「さあ、遠慮をせずと、いくらでもお代りを言ってくんな、今日はお蕎麦でたんのうしてもらうんだが、明日という日は白いおまんまを炊き出して、兵糧をうんと食わせるから、すっかり馬力をかけて石田三成をやっつけてくんな、毛利も、浮田も、何のそのだ、さあ、お代り、お代り」