Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
頭こそ元服はしているが、年齢はまだ若い――おそらく十七八歳を出でまいと見られる若者でした。袴を穿き、鉄扇を持っている。長い刀、それは最初遠目に見たところと更に違いはないが、問題の脇差はついに見当らないということに結着しました。
つまりこの男の腰には、長い刀の一本だけ横たわっていて、そうして他の差添えというものは何もないことを知ってみると、どうも変則な武装だと思わずにはおられません。
脇差はどうしたのだ。
差し忘れたのか、本来差して来なかったのか、それとも、只今の乗切りで川の中へ取落しでもしたのか。
田山白雲がよけいな心配までしてやっている時分に、法螺の貝の手勢が、真黒くなって早くも右の小兵の長刀の男を取囲んでしまいました。本来、小さい身体なのですから、雑然たる多勢に取囲まれては、忽ち姿を呑まれてしまうのは是非もないことで、多勢の中に呑まれてしまうと、田山白雲としては、もはや遠眼鏡を以てしても、肉眼を以てしても、その男の姿を認めることはできなくなって、ただすさまじい喧々囂々だけを耳にするばかりです。
「あぎゃん、こぎゃん、てんこちない、たんぼらめ!」