Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
「のうのう」
と手をさしのべたのは、その頭上の火が欲しいからでしょう。
名月を取ってくれろと泣く児哉
そこで女が、はじめて自己頭上の火がまだ消されていないことに気がつきました。
五十九
火を求むる幼な児の要求を、無下に荒々しく斥けた女は、いきなり頭上の鉄輪を外し、あわてて蝋燭の火をかき消してしまいました。
これは木の上で消して来なければならない火であったのだ――昔の例はとにかく、今の世では、これをつけて街上を走ることは自己の存在を示すことであって、祈りの秘密のためには取らない。
そう思って急に消しとめたのだが、目的のおもちゃを急に奪われた幼な児は、非常な失望で、急にゲラゲラ笑いが号泣と変ってしまいました。
途端に、天空で星が一つ飛びました。同時に下界で、さっと風の走る音がしました。急に天地の動きを感じたかのように、女は四方を見廻して、ゾッと身の毛をよだてたのです。ここで自分が身の毛をよだてるというのはおかしい、己れの姿を認めしめて、他をして身の毛をよだてしむるならばわかっているが、鬼それ自身がおののいたのでは問題にならないではないか。