Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

「死なぬように、生きぬようにと合点いたし、収納申付くべし」

と申しつけたということである。

その伝統を承って、これは家康の落胤だといわれた土井大炊頭の如きは、ある年、その居城、下総の古河に帰った時、前年までは見る影もなかった農民の家が、今は目に立つようになって来たとあって、

「百姓、生き過ぎはしないか」

と、部下の役人に詰問的の問いをかけたということになっている。

その当時の一村の名主の家には、必ず水牢、木馬の類が備えてあったのだ。百姓共が年貢を滞納する時は、水牢に入れ、木馬に乗せて、これを苦しめたものだ。

それだけを聞いていると、いかにも農民に対して、血も涙もない遣り方のように聞える。徳川家は、農民を見ること牛馬以下であって、農民にとって徳川家は仇敵ででもあるかのように聞えるが――事実、天下を政治するものが、好んで農民を苦しめたがる奴があるものか、苦しめるには苦しめるだけの理由があるからだ、苦しめられる方は、苦しめられるだけの因縁があるからなのだ。

いったい、発祥時代の徳川家の地位を考えてみるがいい。天下は麻の如く乱れて四隣みな強敵だ。その間から千辛万苦して、日本を平らかにする――勢い兵馬を強からしめねばならない。