Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

「なんにしても意外だ――しかし、何はともあれ、入り給え、今も仏頂寺君にそう言っていたんだが、仏頂寺君がいやに遠慮をしている、変だと思っているところだ、君からさきに、こっちへ入って来給え」

「いや、せっかくだが、僕もよそう」

「どうして」

「どうしてったって、悪いから」

「何が悪い」

「おたのしみのさまたげをしては悪いからな」

「君までが……けしからん」

と、兵馬はまたも気色ばんで詰問の語気になると、戸の外でどっと笑いました。

その笑った声は、仏頂寺弥助と丸山勇仙と、二人の混合した声なのでしたが、その笑い声を聞いて、はじめて兵馬がゾッとした鬼気に襲われざるを得ませんでした。そうするとまた同時に、

「何が怪しからん」

と外で言ったのは、丸山勇仙の声です。兵馬は直ちにそれに応じて言いました、

「怪しからんじゃないか、おたのしみだの、おさまたげだのと、奇怪千万な。人を見て物を言い給え」

「は、は、は」

とまた外で、二人が声を合わせて笑い出したから、

「何がおかしい」

兵馬が、むっとしてたしなめると、

「だっておかしかろうじゃないか、芸妓を連れて道行をすれば、これがおたのしみでなくて、世間のどこにおたのしみがあるのだ、おたのしみをおたのしみと言われて、腹の立つ奴がよっぽどおかしい」