Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme
「今はなくても、昔はあったろう、これからまたあるだろう、それを盛んに並べて見給え」
「昔を言えばねえ、よしんばあったところで、おそらく、追いのろけは気が利かない骨頂ですからねえ。これからあるだろうとおっしゃったって、あなた、未来のおのろけを語るほどおめでたい話もありませんねえ。いったい、どちらにしましても、芸妓のおのろけなんていうものは、おのろけの中に入りません」
「悪口もいけず、惚気もいけない――」
「ですから、あなたのを聞かせて頂戴な、素人のお惚気は本当のお惚気なのよ、それを承りましょう」
「僕に、そんなものはない」
「ないことないでしょう……仏頂寺さんから種が上っています」
「亡くなっている仏頂寺を証人にとれば何でも言える」
「あなた、ずいぶん、江戸の吉原で苦労をなさったそうですね」
「そんなことはないよ」
「ないことがあるもんですか――いくらお体裁を飾っても、わたしたちの目から見れば、一度でも遊んだことのある人と、ない人とは、ちゃんとわかりますよ」
「見るように見る人の勝手だ」
「あなたという方もわからない方ね、一度でも遊んだ覚えがあるくせに、いやに角がとれない」