Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

「さきほどおたずねの、その、例の豊公の木像と、淀君の消息と、秀頼八歳の時の筆――といったようなものは、実は確かに当寺に保管してあるのです、拙者が留守をあずかって、よく保管してあるのです。それに相違ないが、世間にあまり披露されたくない、というのは変なもので、この土地はそれ、豊太閤が羽柴筑前守時代の発祥地でしょう、秀吉が居城を築いて、ようやく大を成したゆかりの土地ではあり、それに、例の徳川家にとっては無二の反逆人、石田治部少輔三成の故郷に近いことではあり、その後、封ぜられた大名もありましたが、なにしろ豊公の故地では果報負けがすると見えていつきません、それ故に、長浜の地はその後長く城主の手を離れて、市民の商工地として成り立って来ました。ずっと武家の城下とはならず、町人の市場となって今日になってまいっているような次第で、徳川家の天下では、最初に於て、どうしても豊公の威と徳とを銷したがる政策に出でたのは是非もありません――そこで、この土地の住民に於ても、豊公の余威をなるべく隠そう隠そうとつとめたような形跡もないではない、それが一つの原因かどうか、当寺なども、このように微禄仕りました。