Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 254.021 Zeichen · 495 Bildschirme

Aozora Bunko

「ははあ、道庵なんぞはそれと正反対だね、頭の悪いことは無類だし、お金なんぞは商売物の薬にしたくもねえ――」

と道庵が、げんなりしたが、お雪ちゃんは悄気ませんでした。

「そうして、この胆吹山の麓に、見渡す限り広大な地所をお求めになったのです、今はとりあえず身近の人たちだけの館を造っておりますが、これから大きな御殿を建てて、望みを持った人たちにはみんな集まってもらい、今の世間と全く違った世界を、この胆吹の山の麓に新しくこしらえ上げるんですって」

「なるほど――」

「そこで、この胆吹王国では、どうも少しむずかしい言葉なんですけれど、人間が絶対に統制されるか、そうでなければ絶対に解放されるんだと、関守さんも申しておりました」

「うむ、なかなかむずかしい」

「それにはまず、ここに住む人たちがみんな、自給自足と言いまして、生活は直接に土から取って、人に衣食をさせてもらわないこと、人に衣食をさせてもらいさえしなければ、人間が人間に屈従しなくてもよろしい、ですから、ここに集まる人は、自分で自分の食べることだけはしなければならない、それが自由にできるようにして上げるのだそうです」