Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 178.374 Zeichen · 345 Bildschirme

Aozora Bunko

「それはまあ、全く珍しいお心がけでした、ほんとに賞めて上げる価値が多分にありますね。でも、待っている人って、そりゃ誰でしょう、それが気がかりだわ」

「は、は、は、お婆さんが一人で淋しがってるとは、言えなかったよ」

「お気の毒でしたねえ、姉さんとでも、おっしゃればよかったのに」

「奴等、変な面をしやがったよ」

「あなた、御病気になるといけませんよ、あなたはあなたらしくなさらないと、かえって病気になりますわ、敵に後ろを見せるようになっては、神尾主膳も廃りじゃありませんか」

「そんなこたあないよ、今日は精進日だから、そういうところへ行きたくなかったんだ、それに姉さんが、ひとりで、根岸の里にお留守居だから、お淋しかろうと思いやったばかりじゃない、当節柄、女一人を置いては、全く危険だからな、心が落着かないよ」

「嘘にも、そうおっしゃっていただくことが嬉しいわ」

「うんと賞めてもらいたい」

「御褒美に上げようと思って、この通り研いておりました、さあ、坊や、一つお上り」

「何だ、それは」

「ギヤマン」

「ギヤマンはわかっているが、この油のようなのは何だ」

「これはね、ブランと申しましてね、西洋のきついお酒なのです、あなたに一口上げたいと思って待構えておりましたの」