Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 104.838 Zeichen · 204 Bildschirme
七兵衛おやじは思慮があるだけに雲をつかむようだが、ウスノロの奴は、なあに直ぐと、とっ捕まえますよ。第一、あの赤髯と碧い眼で、日本娘さんと道行なんて、ドコまでそんなフザけた洒落が利くものか、いくら奥州の果てにしたところで、あれで晴れての道中ができたらお慰み、どこかに隠れ忍んでいるうちは無事だが、ウスノロとあの娘さんとでは、やがて頭も尻尾も丸出しにするのは眼の前だ、或いは早く追手がかかってくれるようにと待っているかも知れない。これは、船頭君の腹立まぎれではいけない、拙者が行きましょう。拙者が行って、ズルズル襟首を持って引きずって来ます。ウスノロの奴めまた泣くだろう、大きな図体をしてザマはない」
「田山先生にあっちゃかないません」
昂奮しきった船頭も、白雲画伯がウスノロを捕えて引きずって来る時の光景を想像して、多少おかしくなったらしい。
そこで白雲は、駒井を促して言いました、
「駒井氏――では、そういうことに願いましょう、拙者ならば、旅には慣れているし、手形も持っている――ここまで来た以上は南部領へも足を踏み入れてみたい希望もある。この船の休養と修理の間を、拙者は右の通り一石……三鳥の獲物のため、また旅に出ましょう」