Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠10
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠10 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 285.635 Zeichen · 558 Bildschirme
そうすると、姉は泣きながら怨めしい顔をして、わたしに打ってかかるではありませんか。あんまりのことです……
そうして、ついには、身に覚えのない言いがかりまでして、わたしをいじめました。わたしも、そればっかりはだまっていられないので、口惜しがって泣きました。泣いて姉に食ってかかりました。
そうすると、あくまで、わたしをいじめ抜いていた姉が、急に飛び退いて、冷笑気味になって申しました、
『白々しいことをお言いでないよ、そのお腹をごらん』
こういわれて指さされた時に、わたしは泣き伏して、この顔を、姉の痛い眼つきから避けるよりほかはすべがありませんでした。
『姉さん、あんまり口惜しい……』
『いたずら者、油断もすきもなりゃしない、よくいったものだね、小娘と何とかは……覚えておいで、その報いがどこへ来るか覚えておいで、お前がもし、わたしのような運命に落ちても、わたしは知らないから……』
こういって、姉は泣き伏しているわたしを、意地悪くのぞき込むようにして、白い眼で睨みました。
常の姉とは似ず、あんまり薄情で、あんまり手強いから、わたしもツイツイつり込まれて、反抗の気味になりました。