Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

そう言われても、帰る心になれませんでした。

天地が全く暗く、展望が全く奪われてしまっても、なお、ここに立つこと久しければ、再び夜の明ける時が無いではない――そうそう、今日は見なかった日の出が明日は見られるはず。

十六

その晩「鈴慕」を、宇津木兵馬は、自分の座敷で「碁経」を読みながら聞いておりました。

「碁経」は、宿に有合せのものを旅のつれづれに、ひろげて見ただけのものですが、それでも、多少下地があるものですから、見て行くうちに興をひかれて、なるほど、ここはこうして打つものかな、こんな手もあったものか知らん――と注意して行って、なるほど、定石を打つと二三目は弱くなるそうだが、弱くなるのが本当だ。

自分も子供時分から器用で少しはやるが、本当にやろうとすれば、全部を白紙にして出直さなけりゃならん。無法に強いのは、強いのにならぬ。無法の勝ちは、勝っても負け――どの道も同じことだ。そんなふうに感心しながら、鈴慕を聞き流してしまいました。

尺八のことは、なおさら分らないから、いま何を吹いたのだか、当りもつかず、曲そのものに気を留めて聞こうとはしませんでした。