Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠11
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme
陸に住む人は、水へ行くとあぶないと子供を叱ります、水に住む人は、陸は怪我をし易いからといって子供を叱ります、旅を常住とする私が、旅を恐れないのは、死がすなわち人生の旅宿だと、こう信じておるからでございます――私風情は取るにたりません――古来、大いなる旅行家は皆、大いなる信仰の人でございました」
十四
白骨の温泉では、いたずら者の北原賢次が、例の炉辺閑談の間で、炉中に木の根を焚いて黍を煮ながら、一方ではしきりに小鳥いじりをしている。
見るところ、やや大きな小鳥籠が三つあって、その中に都合十羽ほどの鳥がいます。その鳥はみんな鳩です。
十羽の鳩を前に置いて、北原賢次は白樺の皮を剥いて、それを薄目に薄目にと削りなしている。賢次は、剛情で、いたずら気分を多分に備えた男だが、器用で、絵心もあり、細工物に味を見せることもある。
そんなことが、この冬の温泉ごもりには、結構な退屈しのぎになるらしい。小鳥を前にして、しきりに白樺の皮をなめしていると、
「北原さん――」
という覚えの声。
「おや、お雪ちゃんじゃありませんか」
賢次は白樺をなめしていた手を休めて、全く物珍しそうにこちらをながめ、