Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

「大へん長くお邪魔をしてしまいましたが、ちょっと失礼して参ります、用事が済みましたら、また上りますから」

あわてて十能を取り上げたのを、北原が火箸を取って、火を掻いてやりながら、

「お雪ちゃん、わたしの方から、お雪ちゃんのところへ押しかけてはいけませんか」

「え、どうぞ」

お雪は、とってつけたような返答をして、二の句にまどいましたが、北原は、

「村田か、誰かつれて、お雪ちゃんの部屋へ話しに行きますが、ようござんすか」

「え、ようござんすとも、どうぞ、いらしって下さい」

この場合、悪いとも言えないし、よしこられては困る場合であっても、お雪には、それを断わるようにすげない挨拶はできないたちですから、やむなく承知の旨を答えました。

「それじゃ上ります、その時にですね、お雪ちゃん、あなたのそのお連れの方に、我々をひとつ御紹介ねがえますまいか、御病気がお悪ければ遠慮を致しますが、あれを、あれだけにお吹きになる元気がおありになるのですから、我々に御面会くだすっても、たいしたおさわりにもなるまいかと存じます」

「それはそうですけれどね」

「いけませんか」

「いけないはずはありませんが、当人がずいぶん、きむずかしい人ですから、もしや、失礼があっては済まないと存じます」