Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

駒井は憤然として拳を握りしめました。

「ああ、油断の罪だ、ちょっとの注意の怠りが、そうさせたのだ」

「ホントに憎らしい奴です、いつ、隙をねらって来たんでしょう、ふだんならば、そのくらいの物音でも、わたしが声を立てなくても、金椎さんはいけないとしても、茂ちゃんは直ぐに眼をさましてくれるし、声を立てれば、殿様のお寝間までも聞えるんだから、それにあのマドロスの奴も、このごろは、皆さんのおかげで全く改心したものと安心していたのが、こっちの抜かりでございました、今夜という今夜は、もう充分に隙をねらっていたのですね、茂ちゃんを驚かす物音もさせず、わたしに人を呼ぶ隙も与えずに、どうすることもできないようにしてしまったのです、ああ、口惜しい」

「うむ、油断だ、全く、こっちの油断の責めというよりほかはない、む、む」

「ですけれども、女だって、一生懸命というものはばかになりません、それほどにされた、あの大きな奴を突き飛ばして、はね起きて、わたしは、殿様のお居間までかけつけたのは、自分ながら夢中でございました。ところが、殿様のお居間の戸をあけますと、今夜は容易くあきましたが、殿様がその中にいらっしゃいません、そのうちに、恐ろしい足音でマドロスが追いかけて来るものですから、わたくしは、たまらなくなって、あの窓から飛び出して、こっちへ逃げ