Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠11

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠11 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 368.567 Zeichen · 720 Bildschirme

Aozora Bunko

これは、ジャガタラ薯のマドロス君に間違いはないのであります。

マドロス君が海の中に出没しているということは、炭焼氏が山の中を徘徊しているのと同じことに、あたりまえのことなのですが、本来、あちらの方の、洲崎の留守役に廻っていることとばかり信じきっていた人が、早くもここに先廻りをしている順序となっているのですから、知らない人は、ちょっと面食うかも知れない。

だが、それとても、有り得べからざることでもなんでもありません、マドロス君が先発して、こちらに来ている――駒井氏と、田山氏が、後詰として、そちらへ出張して行く――と見れば不自然でも、意外でもなんでもないことですが、ただマドロス君の海の中に於ける独り相撲が、あまりにふんだんに滑稽の持腐れを発揮していただけに、前後の聯絡が、少しばかり意外の感を起さしめるというに過ぎないでしょう。

しかしながら、天下に有用なものでも、無用なものでも、有るものが発見されないという例はなく、発見せられて、その存在の価値を評価されないという例も、極めて少ないことであります。

せっかく、ここで多量に発揮されていた滑稽の持腐れも、やがては認めらるるの時が来ました。