Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
米友がそうさとってくると、おのずからまた力瘤が満ちて、じだんだが川原の砂地へ喰い入りました。ここで今、生活の白兵戦が始まるのだ、さあ後陣が続く続く。
なだれを打って、後ろから人数が繰出して来たぞ。
やあ、こいつは――川原いっぱいが死人の山になるのだ、気の毒だなあ――
どっちにも理窟はあるだろう、どっちも生死の境だからこうなったには違えねえが、何とか捌きはつかねえものか、両方ともに生きたいがために水が欲しいんだ、それだのに、両方は死人の山を築いたんでは何にもならねえではないか、意地を張るというやつは、得てしてこんなもんだが、さあ、こいつはいけねえ。
おいら一人を目の敵にやって来たなら、まだ始末はいいが――この多勢で入乱れて混戦となったら手はつけられねえ。
困ったなあ、弱ったなあ、ちぇっ!
米友は歯噛みをして、じりじりして、眼をクリクリさせて、じだんだを幾つも踏んでみましたけれど、足がいよいよじりじりと砂地の中に喰い入るばかりで、全く手のつけようも、足ののばしようもないことを覚らずにはおられません。
今や双方の先陣が、水門口の天王山を双方から取詰めて、竹槍の先が火花を散らして、両岸に血の雨の洪水を切って落そうとする――瞬間に、いつ、どこから、いつのまに身を現わしたのか、その天王山の中央の水門の上へ、すっくと