Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

四十九

「まあ、お聞きなさい、お雪ちゃん、こういうわけなんです、事の起りと、それから騒動の及ぼすところの影響は……」

と前置きして、関守氏がこんなことを語り聞かせました、

「今度の検地は、江戸の御老中から差廻しの勘定役の出張ということですから、大がかりなものなんです、京都の町奉行からお達しがあって――すべての村々に於て、この際如何ような願いの筋があろうとも聞き届けること罷り成らぬ、というお達しがあって、村々からそのお請書を出させて置いての勘定役御出張なのです。そこで老中派遣の勘定役が、両代官を従えて出張してまいりましてな、郡村に亘って検地丈量の尺を入れたのでござるが、もとよりお上のなさることだから、人民共に於て否やのあろうはずはないのでござるが、そのお上のなさるというのが、必ずしも一から十まで公平無私とのみは申されませんでな」

関守氏は煙管を炉辺でハタハタとはたいて、吸殻を転がし落してから、吸口をスバスバとつけてみて、

「つまるところ、わいろなんですね。当節は到るところ、それなんだからいけませんなあ、わいろでもってすっかり手心が変るんですからいけません、いったい役人がわいろを取って、公平を失するということほど政治上いけないことはありませんね。