Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
だが、弁信はまだ米友を知らない、米友もまだ正当には弁信に引合わされていないと見てよろしい。そこで、暫くは生面未熟の間の人と人として、荒草を間にして当面に相立ったのです。
「おいらも、本当のところは、この土地の人間じゃあねえんだから、よく地の理を知らねえんだ、だが、この土地は、江州の長浜といって湊になってるんだから、船つきも、船の出どころも、いくらもあるよ、どこがりんこの渡してえんだか、おいらは知らねえが、竹生島というのは眼と鼻の先なんだ、頼んでみたらいくらも船は出るだろう」
「そうおっしゃるあなたは、もしや米友さんではございませんか」
「え、え、おいらを米友と知ってるお前は誰だい」
「わたしは弁信でございます」
「弁信?」
「はい、米友さん、あなたのお名前は、お銀様からも、お雪ちゃんからも、絶えず聞いておりました、わたくしは、やはりあの胆吹山の京北御殿に厄介になっている弁信でございますよ」
「ははあ、そうか、お前があの弁信さんか」
と、米友も合点がゆきました。
そうして、ここで心置きなく、荒草をずしずしと踏みしだいて、弁信をまともに見るべく進んで行きましたが、むしろ、こんなところに、こうして米友が休息をしていたという現象によって見ると、今暁、ああして道庵先生をお雪ちゃんの寝室に抛り込んで置いて、闇の中へ身を陥没してから