Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
「そんならナカジョウですか、あれは何をするお医者なんでございますか」
「驚いたね――中条というお医者は何をするお医者さんだと、年頃の娘さんから赤い面もしないで……反問されようとは予期していなかった」
と道庵は、眼をギョロギョロさせて、気味の悪いほど、しげしげとお雪ちゃんの面をながめましたから、その時に、はじめてお雪ちゃんが少々恥かしい気になりました。
「お雪ちゃん」
道庵はとぼけたような、とぼけないような面をして、とろりと――お雪ちゃんの面をながめながら、
「お雪ちゃん――お前さんは」
「先生、そんなに、わたしの面ばっかりごらんになってはきまりが悪うございます」
「いいんや、こっちがかえって面負けなんだ。だが、お雪ちゃん、しっかりしなくちゃいけねえぜ」
「何をでございます、先生」
「何をったって、お前さん、見かけによらねえ白無垢鉄火だ」
「何でございますか、それは」
「お前は、今まで、鎌をかけかけ、この道庵から絞り出そうとたくむ敵は本能寺にあることがよくわかった、全く小娘と小袋は油断ができねえ――」
「いいえ、なにもわたしは、たくんで先生から物事を承ろうとも致しません」