Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
「そうなのですか、そんなにまで村の人から嫌われているお墓の主は、どういう人なのですか」
「つまり、人間の仲間外れですねえ、悪いことをした酬いなんだから、どうにも、やむを得ねえでございます」
「何をそんなに悪いことをしたのです、たいていの罪があっても、死ねば帳消しになるじゃないの」
「左様でございます、死んでしまえば、てえげえの罪は帳消しになるんでございますが、今度のはただ眼をつむったということだけで帳消しになるには、あんまり重過ぎました」
「いったい、何の罪なのです」
「第一、姦通でございます」
「姦通――」
「はい、それから、横領でございます」
「横領――」
「それからもう一つ、人殺し」
「まあ――」
「人殺しといっても、只の人殺しじゃございません」
「どういう人殺しですか」
「主人殺しでございます」
「え――」
「それから、夫殺しでございます」
「え――」
「そういう重い罪人でございますから、磔刑にかけられましたが、その死骸を引取り手もございませんし、まして、葬ってやろうなんぞという人は一人もございませんので……」
「まあ、一人でそんなに重い罪を幾つも犯したのですか」
「いいえ、一人じゃございません、二人でやりました、姦通同士の男女がやりました。