Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
「殿様、拙も近ごろ改名を致したいと、こう考えておりやすんでげすが、いかがなもんでげしょう、金助ってのは、少しイキがよすぎて、気がさすんでげす――河岸の若い者か、大部屋の兄いでげすと、金助ってのが生きて飛ぶんでげす、なにぶん今の拙の身では、少々イキが好過ぎて気がさすんでげすが、なんと、殿様、いかがでござんしょう、ちょっと拙の柄にはまった乙な名前はござんせんでしょうか、ひとつ、殿様の名附親で、改名披露ってなことに致したいもんでげすが……」
相も変らず歯の浮くような調子で、こんなことを言って並べると、苦りきっている神尾主膳が、
「ナニ、金助でいけねえのか、金助という名が貴様には食過ぎるというのか。なるほど、近ごろは金の相場もグッと上ったからな、金という名は全く貴様らに過ぎている、どうだ、鐚助と改名しては、びた公、びた助、その辺が柄相当だ」
「びた助でげすか。びた公、一杯飲め――なんて、あんまり有難くございませんな、いったいびたてえのは、どういう字を書くんでげすかね」
「金偏に悪という字を書くんだ」
「金偏に悪という字でげすか、ようござんせんな、びた銭一文なんて、全く有難くござんせんな、金偏に悪と書いて、びたと読ませるんでげすか、三馬のこしらえた『小野の馬鹿むら嘘字づくし』