Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠16

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme

Aozora Bunko

「なるほど――越前様のお倉元は大へんに宜しいと承りましたが、左様な抜け目のないお取引がおありでしたかな」

「あっちの金で二十五万ドルだから、こっちの両にすると一ドルが四両、都合百万両ばかり一夏に儲けてしまった。そうしてな、その百万両を、すっかり一分金に両替をして国もとまで運ぶという段になったのだが、それがまた一仕事でな、長崎奉行に届け出て、お金荷物の先触れを頼み、一駄に千両箱を二つずつ積んで、五百駄近くの大した行列が、長崎から越前まで乗込んだものだ」

「いや、恐れ入りました、銭五もはだしでございます、越前様には、すばらしいお目ききがいらっしゃいますな」

「左様、肥後の熊本から来た横井小楠という奴が、頭もあり、はらもある、なかなかの奴でな。その弟子の由利という奴にまた腕がある。これは越前一国のことじゃない、応用すれば日本全国にひろがる利用厚生の道なのだ。我々とても資金さえあれば、そのくらいのことはなし兼ねないが、何をいうにも越前ほど自由が利かなかったのが、幸い今度はひとつ……」

こういう会話を神尾が聞いていると、またムラムラと癇癪が起りました。武士のくせに町人の向うを張って、毛唐を相手に何百万両もうけたとて何になる!