Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠16
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠16 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 268.946 Zeichen · 520 Bildschirme
「うむ――変人だなあ、よっぽど変っているよ、あの娘もあれで、家はなかなか金持なんだという話だがなあ」
それもわかってる、お銀様の背景に、偉大なる財閥ではない財力の権威があるということは、不破の関以来、お雪ちゃんもとうに心得ていることなのでした。
「え、え、それはわかってるのよ――お家は、甲斐の国で第一等のお金持だということもよくわかっております、わからないのはあの方の――そうですね、わからないと言えば、どこもここもみんな、わたしたちの頭ではわかりきれないところばっかりで、どこをどうとおたずねしていいかさえわからないのですけれど――」
「うむ、ありゃあね、心が傷ついているんだ。あれで、もとはいい娘だったんだってな、姿だってお前、いいだろう、あの通り姿もいいし、心持も鷹揚で、品格があって、女っぷりとしても、さすが大家に生れただけによ、上々の女っぷりだったんだそうだがな、面を傷つけられてから、それから心が傷ついてしまったんだよ」
「まア……」
その時に、米友の返答がようやく、お雪ちゃんの壺にはまりそうになったのです。破題を先に、思いきり上げてしまったものですから、つづく調子の途惑いがしていたのを、ようやく糸にのりそうになったので、お雪ちゃんが喜んで、